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【記事訳】もっと熱烈に応答した!「応答せよ1988」が愛されるしかない理由 [【韓国ドラマ】応答せよ1988]

韓国ドラマ「応答せよ1988」、現在韓国tvNで10話まで放送されました。視聴率も過去最高記録を次々に塗り替えていて、ケーブル局の放送にもかかわらず第10話の視聴率は平均13.9% 最高14.8%だったとか。(12月7日付け公式FBの情報) 

確かに、回を追う毎にドラマの面白さが増していくようです。ドラマ制作者側の視聴者心理をよく計算した上で巧みにドラマの世界へ引き込み決して逃さない、その造りの上手さに舌を巻きながら、私もますますはまって観ています。

日本では1988年頃にどんなドラマが放送され、どんなCMがよく流れていたのか。その頃のヒット曲や人気歌手は?当時の流行語は?たぶん検索すればすぐに答えが見つかるでしょうけれど、突然聞かれたら咄嗟に何も思い出せない位に古くなった記憶の掘り起しをしてくれるドラマが、もし日本で放送されたら...どうでしょうか?
  
「応答せよ1988」は確かに過去を回想して懐かしく振り返る部分があるのが特徴ですが、時代考証がしっかりしているからという理由でヒットしているのではないと思います。むしろどうなのでしょうか。前作1994年より5,6年時代を遡るだけで、あんなにも台所や洗面所など家の造りが違うものなの?とまるで60年70年代の日本を見ているような景色に驚きました。

番組掲示板を見ると色々と意見を書いている方もおられるようですので、韓国の方々にとっても少し違和感があったようですね。しかし日本で1965年の東京五輪を機に世の中が大きく変わったように、韓国もやはり1988年のソウル五輪を境にして大きく変化していったのでしょう。日本よりも短期間で現在に至っただけに数年間の変化も大きいのでしょうね。

時代背景にばかり気にしてしまうと間違い探しをするようなつまらないドラマになりそうですが、こんなにもヒットしている理由は、登場している人物に対して大いに共感できる部分があるからだと思います。特に今回は親世代のエピソードも多く出てくるので、より幅広い世代にこのドラマが支持されているのでしょう。

ドラマに登場してくるご近所同士の密接な関係は、私が幼い頃の記憶とも重なります。主婦たちが外で立ち話していた光景。お互いの家を行ったり来たりしながら遊んでいた子供時代。地域や町内の結びつきが今よりもずっと強かった時代がありました。そんな私自身の幼い頃の記憶まで掘り起こしてくれる部分が私がこのドラマにはまっている理由なのかもしれません。

また例によって絶妙のタイミングで流れる音楽の力も大きそうです。当時のヒット曲のことを私は直接知りませんが、「不朽の名曲」などの音楽番組を通して聞いたことのある曲や、若い歌手によってリメイクされた曲が思ったよりも沢山流れています。また洋楽などは日本でも同時期にヒットしていた曲なのでとても懐かしく感じたり。ただこのドラマが日本で放送される時にはすっかり差し替えられてしまうでしょうから、その部分がちょっと残念ですけれど。

シリーズ3作目。例によって始まったヒロインの夫探しも、「応答せよ1994」の流れからするとたぶんあの人物が最終的に夫になるのだろうと予想されますが、だからこそ敢えて皆の予想を裏切る結果へ進むのか?それともやっぱり定石通りに進むのか。ドラマに散りばめられた様々な伏線を読み取ってあれこれ謎解きをする楽しみは、「応答せよ1994」よりもアップグレードした感じがします。

全20話のうち既に半分まで進み、これから後半部分になりますが、この後もビックリ箱の蓋を開けるような意外な展開が待っているのか?期待しながら視聴していきたいと思います。

ところで、前置きがとっても長くなりましたが、記事訳を一つご紹介いたします。韓国のMedia USというサイトに上がっていたあるブロガーさんの記事です。ネタバレはしていません。この方のブログ記事はどれも素晴らしくて、ドラマの各話のレビューもいつも放送後に読ませていただいています^^


Media US
[Blog Wa] チャイミのベッドストーリー
もっと熱烈に応答した!「応答せよ1988」が愛されるしかない理由
入力 2015.11.25  13:14:52

失敗するだろうと公言していた担当PDはどんな気分だろうか?「応答せよ1988」は5話までの平均視聴率10%を超え、シリーズ中で最も成功した作品になった。もはや当たり前のように新しいスターたちが誕生する伝統も作られている。ファン・ジョンミンがダブル千万俳優としてミラクルを見せた話を聞くように、「応答せよシリーズ」もやはり立て続けに奇跡を見ているようだ。

「応答せよ」成功は時代のためでない。家族を含めたことが神の一手

金土ドラマ「応答せよ1988」は一週間ずっと様々な話題を作り出している。過去の「応答せよシリーズ」がそうだったように、今回のシリーズもやはり一つの現象を作っている。路地に対する思い出を振り返るようにするだけでも十分な程1988年に対する呼び戻しはかなり成功したようだ。

過去を追憶することは幸せなことではない。現在が満たされていないと幸せだった時代へ戻りたいという現象が強くなるからだ。人生そのものは過去と比較して豊かになったが、幸せになれない。せめてもの豊かさも消え、ますますゆとりのない現実の中で多くの人々は過去の思い出に浸るようになる。「応答せよシリーズ」が成功できていた理由は現在の人生に満足できないからだ。そんな点で人々の成功が存分に楽しめないのだ。

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▲ tvN 金土ドラマ「応答せよ1988」

「応答せよ1988」は弱点が増えるしかなかった。既に似たような形式で二編のシリーズが放送された状況で、後続作が高い評価と人気を得るのは難しいからだ。シン・ウォノPDとイ・ウジョン作家のスタイルが既に視聴者たちに露わになった状況で、度重なるシリーズは弱点がさらに強まるしかない。しかし彼らは賢明だった。既存のスタイルを守りながら込められる内容を拡張しすべての弱点を乗り越えた。

二回のシリーズはソン・ドンイルとイ・イルファ夫婦の家が中心になった。その家の娘と近所の家の息子が結婚をする形式の中にその時代の感性を表わす形態だった。そんな点から先行した二回のシリーズは双子のような形を取っていると言えよう。そして三つ目のシリーズで彼らは果敢にも視野を拡張した。

ソン・ドンイルとイ・イルファ夫婦の枠から外れて双門洞(サンムンドン)の路地という空間の拡張は、当然のようにストーリーの流れと内容さえも違うように作っていった。視角が広がり物語の内容もやはり豊かになり別の流れに行くしかなかったためだ。その違いが結局成功の最も大きな理由になったのは明らかだ。

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▲ tvN 金土ドラマ「応答せよ1988」ポスター

限定された空間の中で流れていたストーリーは、路地にその範囲を広げ、そうして広がった場所には当時を生きていた若者たちだけでなく、大人たちのストーリーまで含まれた。先の二つのシリーズの中心は青春だった。今回の「応答せよ1988」は家族を含んでいる点で違いを見せている。

「応答せよ1997」のソン・シウォンとユン・ユンジェ、「応答せよ1994」のソン・ナジョンとキム・ジェジュンを中心に物語が繰り広げられた。シウォンとナジョンの夫探しは視聴者たちの間で楽しい要素だったし、彼らの愛と挑戦が興味深く続いて好評だった。

「応答せよ1988」もやはりソン・ドクソンの夫探しが相変わらず登場する。ここにトクソンの姉であるソン・ボラの夫に関しても、気になる部分と面白さを育てるという点で、従来のシリーズの特徴をそのまま引き継ぎながらも、新しい楽しさを見せてくれる彼らは賢明だ。緊張感を維持しながら気になる部分を逃さない彼らの駆け引きは、視聴者たちがはまるしかないように誘導しているという点で、確かにその通りだ。

「応答せよ1988」の最も大きな特徴は路地に暮らす人々の風景を内包したので、様々な家族が登場するという事実だ。先の二つのシリーズがソン・ドンイルとイ・イルファの家が全てだったのなら、今回は実に五家族を抱えている。それだけに様々なストーリーが登場するしかないという意味だ。過去では高校生と大学生のストーリーをリードするのが中心だったとすれば、今回は彼らだけでなく路地に住む全ての人々が主人公という点で面白い。

通りの内側にびっしり立ち並ぶ家に集まって暮らす人々の物語という点で、感動は当然のごとくやってくる。そして過去を回想しながら思い出を呼び戻し、現在を振り返るようにさせる力はやはり強くなった。ひたすら個人の思い出に社会現象や文化を同時に呼び戻したという部分は大きな違いとして迫ってくる。

6話まで終わった現在、物語はトクソンと友達の話が多く登場するが、彼らだけが主人公ではないことを見せている。これまでただ薬味ダレのように登場していた大人たちのストーリーが重要な位置にあるからだ。親の愛の本質、彼らの子供に対する愛情についての話などは感動するしかなかった。言葉で形容できない大きな愛の力をそれぞれのエピソードに込めて解きほぐす腕前は逸品だ。

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▲ tvN 金土ドラマ「応答せよ1988」

OECD国家の中で出生率が最も低い韓国は、現実ではますます厳しくなるしかない状況だ。そして社会が発展し、過去と違って兄弟たちより一人っ子の家庭が多いのも事実だ。このような現実の中で「応答せよ1988」が見せる兄弟姉妹たちの物語は強烈な懐かしさで迫ってくる。

ポラとトクソンが毎日ケンカし、ソヌは幼い妹チンジュを非常にかわいがり、お互い違うが誰よりも仲のよいチョンボンとチョンファン兄弟の物語は賑やかだった過去を思い出す。もちろんテクは一人っ子だが、家族の情を感じさせる路地の友達の存在は、今では想像もできない話だ。

世の中は変わった。高度化された現代社会で建物はより高くそびえ、堅固になったが、お互いを見守り大事にして助け合っていた過去の姿は消えて久しい。巨大な密集住居空間が都市を掌握した韓国には必然的に数多くの隣人が横と前、そして上下に存在する。しかし、彼らのコミュニケーションは固いコンクリートに遮られ消えて久しい。

隣に誰が住んでいるのか知らず、死んだことも分からない現実で隣人は存在していながらも、存在していない状況になってしまった。そうしてお互いに寂しさを自負する現代人に過去の路地を隔てお互い頼りあって慰める隣人同士の姿は、感動としんみりした思い出として迫るしかなかった。

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▲ tvN 金土ドラマ「応答せよ1988」 

少し生計が苦しく大変だったが、お互いに頼りながらしっかりと支えていた隣人がたくさんいた時代が、もしかすると裕福な現在より幸せだったと放送を見ながら多くの人が考えているようだ。このような懐かしさが「応答せよ1988」の長所であり成功要因だ。

映画でもシリーズは成功するのが難しい。それ程観客たちの期待値は高くなるが、これを満たせる物語は限定的であるしかないためだ。「応答せよ1988」もやはり変わらなかった。シンPDが放送前にダメだろうという話をしたのはただ謙遜したのではなく、そんな現実から出た怖れと心残りのせいだったのだろう。しかし空間の拡張はシリーズが持てる限界までも打ち崩し、成功するしかない理由として迫った。

「応答せよ1988」は単純に機械的な数字に執着した回顧録のような物語ではない。そこには我々が忘れ、生きている路地に対する思い出を込めている。その路地という単語は単純な道の概念でなく、お互いに心通わせ慰め、愛する人々達が住んでいる空間という点で重要だ。このドラマが愛されるしかない理由はまさにこの「路地」にある。

Mediaus記事原文↓


◆単語ノート◆
・쌍천만(双千万/サンチョンマン)…この記事では俳優ファン・ジョンミンが映画「国際市場」と「ベテラン」で立て続けに観客動員数1千万人を超えたところに由来する言葉のようです。「千万俳優」は映画で観客動員数1千万人越えをした作品に出演した俳優のことを言うので、それが2回だから、「二千万俳優」「ダブル千万俳優」ということでしょうか。
・작두를 타다(チャクトゥルル タダ)…直訳:押切りに乗る これは韓国の民間信仰で巫女(ムーダン)が儀式の中で刃物の上に乗ることをするそうです。普通なら怪我をするところ、神通力があることを観衆に見せるためだとか。ここから普通の人には出来ないような、信じられないような事が成し遂げられた時に、「押切に乗る」という表現を使うそうです。
・소환(召喚/ソファン)…呼び戻し、呼出し、リコール、召喚
・영특하다(英特-/ヨントゥカダ)…特に英明である。並外れて秀でている。
・줄다리기(チュルダリギ)…綱引き、駆け引き
・무너트리다(ムノトゥリダ)…崩す、取り壊す、倒す、突き破る 무너뜨리다と同じ 接尾辞「-뜨리다」と[-트리다]」は現在はどちらも正しい表記と認められている。「-뜨리다」と[-트리다]」は「-지다」を使役形にする。 무너지다(崩れる)→무너트리다<무너뜨리다>(崩す)

(日本語訳:花かんざし)
 

ところで、冒頭の前置き部分をお読みになって日本の1988年について検索なさった方はいらっしゃいますか?こちらに少し書き出そうかと思いましたが、沢山ありすぎて...
こちらのサイトにまとめられています↓

一つだけ「応答せよ1988」第3話に出てきた音楽をご紹介
 
グレン・メデイロスの「変わらぬ想い」
(Nothing's Gonna Change My Love For You) 
懐かしい~♪
 
「応答せよ1988」番組公式HP

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