応えられた祈り [아름다운 시 (詩)]
その詩はニューヨーク大学にあるリハビリテーション研究所の壁にかけてある無名兵士の詩です。今から140年位前の南北戦争の頃に病院の壁に書かれていた詩とも言われています。私は最初「応えられた祈り」という題名がつけられたものを知りましたが、今回はシスター渡辺和子による素敵な日本語訳でご紹介いたします。
「苦しみを超えて」
大きなことを成し遂げるために
力を与えてほしいと神に求めたのに
謙遜を学ぶようにと 弱さを授かった
偉大なことができるように
健康を求めたのに
よりよきことをするようにと 病気を賜った
幸せになろうとして
富を求めたのに
賢明であるようにと 貧困を授かった
世の人々の賞賛を得ようとして
成功を求めたのに
得意にならないようにと 失敗を授かった
求めたものは一つとして与えられなかったが
願いは すべて聞きとどけられた
神の意に添わぬ者であるにもかかわらず
心の中の言い表せぬ祈りは
すべて叶えられた
私は 最も豊かに祝福されたのだ
【訳:シスター渡辺和子】
探してみたら韓国語版もありました。私の拙い訳と怪しいフリガナ付きですが、こちらもご紹介いたします。
< 고통 받는 사람들을 위한 시 >
<苦しんでいる人々のための詩>
ナヌン シネゲ ナルル カンハゲ マンドゥロ タルラゴ プタケッタ
나는 신에게 나를 강하게 만들어 달라고 부탁했다.
私は神に私を強くしてくれと願った
ネガ ウォナヌン モドゥンゴル イルル ス イットロク
내가 원하는 모든걸 이룰 수 있도록.
私が望むすべてのことをなし遂げられるように
ハジマン シヌン ナルル ヤッカゲ マンドゥロッタ
하지만 신은 나를 약하게 만들었다.
しかし神は私を弱くなさった
キョムソネジヌン ポブル ペウドロク
겸손해지는 법을 배우도록.
謙虚になる方法を学ぶようにと
ナヌン シネゲ コンガンウル プタケッタ
나는 신에게 건강을 부탁했다.
私は神に健康を願った
ト クン ニルル ハル ス イットロク
더 큰 일을 할 수 있도록.
もっと大きなことができるように
ハジマン シヌン ネゲ ホヤカムル ジュオッタ
하지만 신은 내게 허약함을 주었다.
しかし神は私に虚弱さを与えた
ト ウィミインヌン イルル ハドロク
더 의미있는 일을 하도록.
より意味のあることをするようにと
ナヌン プジャガ ドゥエゲ ヘダルラゴ プタケッタ
나는 부자가 되게 해달라고 부탁했다.
私は金持ちになれるようにしてくれと願った
ヘンボカル ス イットロク
행복할 수 있도록.
幸せになるように
ハジマン ナン カナナル ソンムル パダッタ
하지만 난 가난을 선물 받았다.
しかし私は貧しさを贈られた
チヘロウン サラミ ドゥェトロク
지혜로운 사람이 되도록.
知恵のある者になるようにと
ナヌン シネゲ モドゥン ゴスル プタケッタ
나는 신에게 모든 것을 부탁했다.
私は神にあらゆることを願った
サルムル ヌリル ス イットロク
삶을 누릴 수 있도록.
人生を享受できるように
ハジマン シヌン ネゲ サルムル ソンムレッタ
하지만 신은 내게 삶을 선물했다.
しかし神は私に命を下さった
モドゥン ゴスル ヌリル ス イットロク
모든 것을 누릴 수 있도록.
あらゆることを享受できるようにと
ナヌン ネガ プタカン ゴスル ハナド パッチ モッテッチマン
나는 내가 부탁한 것을 하나도 받지 못했지만
私は自分の願ったことは何一つ受け取ることができなかったが
ネガ ピリョハン モドゥン ゴル ソンムルパダッタ
내게 필요한 모든 걸 선물받았다.
私に必要なあらゆるものをいただいた
ナヌン チャグン チョンジェイメド プルグハゴ
나는 작은 존재임에도 불구하고
わたしは小さな存在であるにもかかわらず
シヌン ネ ムオネ キドルル タ トゥロ ジュショッタ
신은 내 무언의 기도를 다 들어 주셨다.
神は私の無言の祈りをすべて聞き入れてくださった
モドゥン サラムドゥル ジュンエソ
모든 사람들 중에서
あらゆる人々の中で
ナヌン カジャン チュクボクパドゥン チャイダ
나는 가장 축복받은 자이다.
私は最も祝福を受けた者だ
花かんざしさん、こんばんは♪
詩の紹介、翻訳ありがとうございます。拝読して、さめざめと涙が流れました。受賞の瞬間、私はただただ嬉しくて、言葉も出ませんでしたが、今、改めて、受賞スピーチのミョンミンさんとジウォンちゃん、夫々の姿を動画で見なおして、たくさんの思いがあふれてきました。
ミョンミンさんはもうすぐクランクインする予定の新しい映画の役に没頭の真っ最中のはずですが、受賞の瞬間、撮影時のことがすべてよみがえってきたのでは?と感じられました。 ベバ撮影終了打ち上げパーティのとき(カンマエがまだ完全にぬけきってはいないとき。今年1月10日クラシックマエストロサイン会のとき髪型はともかくまだまだカンマエが残ってました)はじめてマネージャーさんがこの配役をもってきて、最初はすごく腹を立てたんですよね。そして、このジョンウの役をもしやったら、確実に死ぬ、と思った、とおっしゃってました。もともとはクォン・サンウさんが受けて土壇場で断った役でしたね。泣きつかれた形で回ってきた仕事を、彼はいろいろ考えて、最終的には引き受けました。ミョンミンさんのメソッド演技を知っているはずのマネージャーさんがなぜ、こんな危険な役を?とファンとしては思わずにいられませんでした。
カンマエ役ではじめてミョンミンさんを知った今年の5月上旬、まさに、生きるか死ぬかの演技に日々没頭していたミョンミンさん。シャワーを浴びただけで失神するほど、身体が敏感に反応し、衰弱しきっていたときだと思います。本当に、よく、その役から生還してくださった、と心から思わずにいられません。ジュンウを生きジョンウとして死に、ネサギョ撮影終了から6ヶ月たって、やっといま、撮影に望める身体にもどってきたんですよね。
受賞時の二人の様子から、相手役のジウォンちゃんとどれだけ支えあってこの映画の撮影を全うできたか、うかがいしることができますね。本当につらく、たいへんな撮影だったと思います。死闘を乗り越えて、お互いのおかげだ、とともにねぎらいあう二人の姿は夫婦のような古くからの友人のような、そして戦友のようでもあるな、と思いました。
ミョンミンさんがたびたび見せてくれる普段の謙虚な姿がそうであるように、花かんざしさんが掲載してくださった詩も、欲深く卑小な私のようなものの心さえ、ほんの少しでも汚れを洗い流し、きっと清めて下さることでしょう。
明日のことを心配せずに充実した今日を送り続けられるように。
그런즉 너희는 먼저 그의 나라와 그의 의를 구하라 그리하면 이 모든 것을 너희에게 더하시리라[마 6:33]
by 真琴 (2009-12-04 22:24)
花かんざしさん ご無沙汰しています。
久し振りにコメントさせてください!
キリスト教といえば、なぜか通っていた幼稚園がキリスト教系で聖書を読まされた記憶が未だに鮮明に残っています。がその程度の知識しかなく、ここでコメントするような心得もない私ですが、この詩は心にぐっと迫るものがありました。
どんな苦難があろうと、それは選ばれた人間に与えられたプレゼントなんですね。
ミョンミンさんは生まれる前から洗礼を受けた方ですが、今まさに牧師の役に没頭し、おそらく受賞式の瞬間、こういった言葉が自然と口をついて出てきたんですねえ。
今回の映画の役は避けられない運命だとおっしゃってますが、それもミョンミン氏がそうやって選ばれた結果なんですね。きっと。
このような試練を乗り越えてますます素敵になられるミョンミンさんが誇らしくもあります。
もう、一生応援すると心に決めました!^^
by SAMTA (2009-12-05 11:58)
真琴さん、こちらにもコメントありがとうございます♪
ミョンミンさんへの今の私の気持ちを真琴さんにすべて代弁していただきました。
以前のお姿に近いミョンミンさんのご様子に戻ってきてくれてありがとうという気持ちもありました。
そして映画に限らず、何でもそうだと思いますが、厳しい現実の世の中では、努力に見合った成果が得られることの方が少ないように感じます。そんな中最高の賞を得られて努力が認められた、それが素直に嬉しくて。
共演のジウォンちゃんも主演女優賞を受賞されて。
ジウォンちゃんは「茶母」以来大好きな女優さんですから。
その一方で、チャン・ジニョンさんの受賞やシン・スンフン氏の歌を聴きながら、夢半ばでこの世を去ることになってしまった悲しみに涙して。
ミョンミンさんは撮影が終わり戻ってこられましたが、現在も難病で苦しんでおられる方の存在を考えたりして。
ミョンミンさんの本当に謙虚な受賞所感を聞きながら、この詩を思い浮かべました。
この詩を書いた人は他人から見たら、もしかすると「気の毒な人」だったのかもしれません。でも自分自身のことを「私は世の中で最も祝福された」と胸を張って堂々と言っているこの詩には、時代も国籍も宗教も超えた全ての人間に共通している思いを感じました。
映画の受賞式でこんなに様々のことを考えさせられたのも、本当に尊敬すべきミョンミンさんのお蔭です。ますます人間的にも素晴らしい方だと実感しました。
真琴さんのコメントの最後の文は聖書の言葉ですね。訳してみました。
「したがって、あなたがたはまず神の国と神の義を求めなさい。そうすれば、これらすべてのものがあなたがたに与えられるだろう。」
by 花かんざし (2009-12-06 18:02)
SAMTAさん、こんばんは!
本当にお久しぶりですね。コメントありがとうございます!
望んだ通りにはならなかったけれど、別の形で願いは叶えられていたことに後で気がつくことってありますよね。「人間万事塞翁が馬」にも少し似ていますが、この詩は人間の及びもつかない大きな存在に対する言葉になっているところが、私たちを素直な気持ちにさせてくれます。
この詩は時代も国籍も人種も宗教も超えて、人間ひとりひとりに通じる共通の思いがあるように思います。
同じように、ミョンミンさんの謙虚なコメントも国を超えて私たちの心にまで響いたようですね。
ところで最新情報に疎い私。ミョンミンさんの映画のこと、コメントをいただいてやっと知りました。
牧師をやめて誘拐された娘をさがす話だとか。
タイトルは「파괴된 사나이」だそうですが、同じタイトルの外国SF小説があるようですね。関係あるのかしら?
>ミョンミンさんは生まれる前から洗礼を受けた方ですが
ボーン・クリスチャンとか幼児洗礼という言葉は聞いたことがありますが、生まれる前から…は初めてです。原罪はどうなってしまうのでしょうね?
生まれる前からというのは、両親がキリスト教の信者で本人の物心の付く以前からキリスト教がとても身近な環境の内に育った。ということでしょうか??
妙な所でこだわってすみません。
でも知人で、子供の意志に関係なく宗教を決めてしまうことに疑問を持ち、選択の自由を残すため、あえて洗礼を受けさせていないという信者の方がいますので、そういう場合はどうなるのかな?とふと思いました。
しかし、そんな言葉が出てくるということは、ミョンミンさん自身はとても熱心な信者なのですね。
これまでの受賞コメントでもいつも神様への感謝の言葉を述べられていましたね。
ご自分のことを「神様によって生かされている」と感じながら、どのような困難も乗り越えようとされる姿には感動します。
by 花かんざし (2009-12-06 18:06)
再びコメント参りました^^
「母体信仰」という言葉があるそうですが、CINE21という映画雑誌のロングインタビュー“배우는 사람이 아니어야 한다”(俳優は人であってはならない)に自分と両親の宗教に関する興味深いお話が出ています。その中で
모태신앙이라 왜 내겐 선택의 자유가 없었을까 불만도 있었고요.
選択の自由がないのか、と悩んだ時期もある、とおっしゃていますね。
ご両親は教育や不動産に一切関心がなく、ただ家が教会から遠いという理由だけで、引っ越したことがあるそうです^^
今度の作品はそういう意味で、それほど役作りに苦労はしないようですが。
どうでしょうか。。
by SAMTA (2009-12-06 18:53)
SAMTAさん、こんにちは。コメントありがとうございます♪
모태신앙(母胎信仰)という言葉を教えてくださりありがとうございます。
辞書には見当たりませんでしたが、
前田真彦先生のHPの中の「韓国語通訳・翻訳小辞典」にありました。
以下、引用です。
<<모태신앙
人物のプロフィールに次のようにありました。「기독교(모태신앙)」。さてこの모태신앙とは何か? これは漢字は「母胎信仰」ですが,母胎に対する信仰ではありません。「生まれる前から,母胎にいるときから信仰を持っていた」という意味。よく「純粋な」というような意味で「生まれたときから」などと表現しますが,これはもっと過激な表現です。日本語ではこんな言い方はしません。いかにも韓国人らしい表現です。特殊な表現ではなく,よく使われるようです。>>
http://homepage1.nifty.com/maedata/kennsaku.htm
ネイバーの知識でも同様の事が書かれていました。
色々と勉強になりました。ありがとうございます^^
さらに、“배우는 사람이 아니어야 한다”のご紹介もありがとうございます。
CINE21のページでたぶん全文?を見つけました。
ざっと目を通しただけですが、読み応えある記事ですね。
初舞台が教会の聖劇で、お父様は神学校への進学を希望されていたとか。
引越しの理由の書かれた部分も読みました。
本当に敬虔なキリスト教の家庭で成長されたのですね。
手の演技の箇所も興味深く読みました。
ポケットに手を入れているモデルさん多いけれど、出す方が難しいのですね。
カン・マエの曲げた肘が思い浮かびます^^
時間のあるときにじっくりと読みたい記事ですね。
本当にご紹介ありがとうございます。
それで、話を戻して、
次回作が牧師役ということですが、このような生い立ちを伺うと物語(事件)が始まる以前の主人公の役作りはバッチリなんでしょうね。
でも、映画で牧師をやめてからの行動が気になります。
by 花かんざし (2009-12-07 11:53)
花かんざしさん こんばんは。
わ~!この前田さんの検索すごいですね~!
教えていただいてありがとうございます。
すごく参考になります。
花かんざしさんは、ざっと目で通してすぐ意味がおわかりになるんですね。
すばらしい。。。私も早くそうなりたいです。。。
で今、ルピナスさんのところ(ご存じですよね?)でミョンミンさんのソウルでのファンミを書き起こしては載せていただいているんですが、
もちろん聞き取りが一番大変ですけど、うまい日本語にするのに苦労します。
これはぜひ使わせていただきます。
ありがとうございました!
by SAMTA (2009-12-07 22:16)
SAMTAさん、こんばんは~♪
コメントありがとうございます。いつもお返事が遅くて申し訳ありません><
>ざっと目で通してすぐ意味がおわかりに…
いえいえ、翻訳サイトを使ってだいだいの内容を見たということで、私の実力はまだまだ全然です。
記事の内容を翻訳サイトでざっと見て、興味を持った記事は印刷して辞書で意味を調べながら、訳してみますが、よく辞書に載っていない言葉に出くわします。
そんな時は主にネット検索を利用しますが、韓国語ではたくさんヒットするのに、意味も前後からなんとなくわかるけれど、日本語がどうしてもはっきりとわからない言葉があります。本当にもどかしいです~~
結局、最後は先生にお聞きしています^^
私はまだまだ初心者なので直訳しかできませんが、訳した文章をもっと自然な日本語にするには、韓国語、日本語の両方の語彙力が必要だと思います。
共通の漢字語があるとついつい、漢字語そのままで訳しがちですが、その言葉のカバーしている範囲が日本語と韓国語で若干違うなあという感じも時々しています。
また、韓国語特有の言い回しも直訳するとなんだか変になるものも多いですね。
そんなところまで十分理解するには…
まだまだ遠い道のりを歩まなければならないようです。
SAMTAさんは会話の聞き取りや翻訳もなさるのですね!
会話文は言っている意味はわかっても、書き起こすとなると細かい部分で大変な作業をなさっていることでしょうね。しっくりくる日本語がジグソーパズルのようにぴたっとはまると本当にいい気分ですね。
ルピナス様のブログでSAMTAさんが訳されたものをちょっと拝見しましたよ^^
自分のブログで精一杯なので、あまり他の方のブログ訪問をしてないもので…
素晴らしいブログをご紹介いただきありがとうございます。
by 花かんざし (2009-12-09 00:53)