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小説「徳恵翁主」紹介記事 [【韓国小説】徳恵翁主]

先日こちらにコメントを寄せて下さったまりこさんが紹介してくださった記事を訳してみました~。相変らず拙いものですが、徳恵翁主がどのような生涯を送ったのか簡単に書かれています。

でもこの記事の中で私にはどうも引っかかる部分があります。それは一つ前の記事のコメント欄にも書きましたが、「精神病院に監禁」という表現です。

この記事を読むと私はどうも健康な人間を病室に閉じ込めていたような印象を受けてしまいますが(私が気にしすぎているだけでしょうか…)、以前にもご紹介した本馬恭子さんの「徳恵姫」をお読みになった方ならこれが誤解の元であることをご理解下さると思います。

本当に言葉一つだけでも難しいですね。「監禁」ではなく、普通に「入院」と表現されていれば良かったのに。国民のアイドルのような愛らしかった翁主が帰国された時にはすっかり変わってしまった姿に衝撃が大きくてこういう表現になってしまうのでしょうか。

私の韓国語の能力が不足しているためにこの小説の内容がどうなっているのか判るまでにまだまだ時間がかかりそうですが、気になるところです。

徳恵翁主2256.jpg


徳恵翁主…自由を渇望していた朝鮮最後の皇女

『徳恵翁主』は朝鮮最後の皇女として生まれたが貴く生きる事ができなかった女性。生涯祖国を恋しがっていたが、結局祖国と日本により完全に見捨てられていた女性に関する物語だ。国内では関連書籍がほとんど無い位忘れられていた徳恵翁主は、歴史的事実に想像力を付け加えた「フィクション」としてよみがえり、今年上半期ベストセラーの主人公になった。

小説は1912年、主権を失った朝鮮で高宗皇帝の末娘として生まれたが、日本の企みにより何かと振り回され苦しい生涯を終えなければならなかった徳恵翁主の行路を追って行く。全ての翼を折られたまま毒殺された父(高宗)、日本の影響力に揺れるしかなかった兄たち(純宗と英親王)の間で、彼女は亡国の皇族たちがどれだけ惨憺たる人生を送らなければならなかったかを全身で悟る。

13歳で日本への強制留学の道に進んだ徳恵翁主は、全ての朝鮮人との接触を禁止されたまま日本人たちの嘲笑の中で孤独と戦う。朝鮮皇女の格に合わない日本の地方貴族との結婚、積もっていく苦痛と憤怒にだんだん疎遠になる夫との関係、朝鮮人の血が流れているという事を受け入れられない娘と祖国への郷愁…。

ついに「狂った女」という汚名を着せられたまま彼女は精神病院に監禁され、「祖国は私を忘れないはず」と信じて10年余りの監禁生活を耐え抜く。しかしどうして判っただろうか。解放された祖国が朝鮮の皇族たちの帰還をさえぎっていたことを。日本に引っ張られて以来37年ぶりに祖国の土を踏んだ翁主はすでに心も体も完全でない。積もり積もった絶望と悲しみと恋しさで正気を失ってしまっていた翁主は、そんな中でも正気に戻ってくるたびに文を残したという。

「私は楽善斎でいつまでも暮らしたいです。
 殿下、妃殿下にお会いしたいです。
 大韓民国 我が国」

悲劇的な運命の前で憤怒と抵抗、時には断念していた翁主は目を閉じるその瞬間まで「大韓民国 我が国」を忘れなかった。自身を保護してくれなくとも、自分が保護する事もできなかった祖国に対するやるせない心は、亡国の時代を耐えなければならなかった全ての人々の運命を代弁する。
「私の最後の願いは、ただ自由が欲しかっただけだったのです」

ムン・ヘジョン記者selenmoon@hankyung.com
記事原文はこちら↓

http://www.hankyung.com/news/app/newsview.php?aid=2010062707051


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まりこ

花かんざしさん、こんにちは♪
私が翻訳機頼りで読んだ、何とも言えないあの語訳がこんな風に理路整然と読めるとは!すごい語学力ですね~。。ありがとうございます( ̄▽ ̄)
もし本書がこんな風に描かれているのならやはり残念です。確かに「監禁」というのはひどいですね。私もどういう風にこの本の中で翁主や宗氏が描かれているのか、とても気になります。
もしかすると、市や県の図書館に依頼すれば、購入してくれたりして。いつか入手できるといいですね。
by まりこ (2010-07-11 15:32) 

花かんざし

まりこさん、こんにちは♪
コメントありがとうございます^^

児童用「徳恵翁主」を読んだ限りでは、見落としが無ければ「監禁」という言葉は使われていなかったように思います。「精神病院へ送るようになった」「精神病院に入っている」「長い間精神病院で過ごした」のような表現でした。

クォン・ビヨンの「徳恵翁主」はまだ読めていないのでわかりませんが、先日作家のインタビュー記事を読んでいたらその中で夫武志のことを温和な人物として描いているとありましたので、少し安心しました。

「監禁」という言葉はよく「徳恵翁主」の本の紹介記事などで見かけるのですが、もしかしたら本の内容とは関係なしに、長期間の精神病院入院という事実からあまり深い意味でなくてそんな表現が用いられているのかもしれません。

もし「徳恵翁主」の日本語訳が出版されたら…
いつもは図書館派の私もこればかりは購入すると思います♪

by 花かんざし (2010-07-12 13:37) 

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